こんにちは。
小学校受験でおなじみの
受験対話総合研究所の平野伸明です。
今日は、国立や国分寺に住んでいる幼児のお母さま方と
一橋大学と津田塾大学の学生が一緒になり、
国営昭和記念公園に行ってきました。
ともに、受験対話総合研究所で学ぶ学生ですから、
お母さま方も大学生たちも、「議論好き」です。
今日の話題は、「格差社会」についてでした。
小泉政権のときに、総理自ら、
「格差は悪いことではない」と言ってから、
格差社会という言葉も一般化したように思います。
いまニュースを見ると、就職が決まらない大学生が多くいて、
彼らは、将来が不安だと言います。
そんな大学生の声を受けて、
あるニュースキャスターが、
「先行きが見えない若者が増えていることは、大きな問題だ」と、
言っていました。
しかし、今日、集まった大学生たちは、
当然のように企業に採用された若者たちでした。
彼らと、就職が決まらない学生の違いはどこにあるのでしょうか?
彼ら、彼女らの分析では、
「幼い頃から、大人に、ちゃんとした教育をしてもらってきていれば、
就職ができないってことは、ないのではないか。
私たちには、これから、社会に出て、
やらなければならないことがあるのですから!」ということでした。
今日、国営昭和記念公園で話し合ったテーマは、
「格差社会」についてでしたが、
もともと、この「人間教育の格差」は、長い年月の積み重ねの結果であり、
たとえば、幼児の頃から大学3年生になるまでに、
一方的にサービスを受ける習慣を身についてしまっている人が、
急に「会社に対して、サービスをします!」と言っても説得力がないのは当然ですよね。
つまり、もともと、子どもを育ててきた大人の能力、こころざし、責任感などに格差があり、
子どもたちは、自分の周りにいた大人たちの影響を、
生まれてから20年も受け続けてきてから、就職活動に入るわけです。
たとえば、親が、人と人との出会いを大切にしない生き方をしていれば、
子どもだって同じようになるでしょう。
また、親が、社会のために役に立つ人間になろうと努力していなければ、
その生きる姿勢が、子どもに染みこんでしまうのも当然です。
つまり、自分の責任において、
子どもを育てようとする大人に出会えたかどうかは、
子どもにとって、大きな差になるのではないか、ということでした。
どんなに伝統のあるブランド校に通っていても、人との出会いを大切にしない子はいます。
どんなに進学実績のある学校に通っていても、独りよがり(自分勝手)な子はいます。
親が、子どもを、学校にまかせ、塾にまかせているだけだと、
これが、大きな格差につながるのかもしれませんね。
答案を書くのは達者だけれど、話をさせれば眠くなり、
一緒に食事をすればマズクなる、といった若者では…
幼い頃から、周りの大人に、ちゃんと「しつけ」られてきていて、
陽性で積極的性格の大学生たちの幸せそうな顔を見て、
お母さま方は、「家庭教育」の大切さを再確認したと言っていました。
※「格差」とは、広辞苑によると、
商品の標準品に対する品位の差。また、価格・資格・等級などの差、とありました。
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