こんにちは。
小学校受験でおなじみの受験対話総合研究所の平野伸明です。
4月も半ばになりました。
子どもたちは、新しい学年になり、少しずつ生活に慣れてきた頃でしょう。
「受験対話」では、小学校受験をした子どもたちが、
小学生なっても、勉強をしにやってきます。
また、この子たちが、中学生になっても、高校生になっても、学びにくるのです。
小学校入試から大学入試までの一貫教育になっている、と言ったらオーバーですが、
この結果、慶應義塾大学のAO入試、早稲田大学のAO入試に、
受験した全員が合格しているのです。
そんな噂を聞いて、4月のこの時期には、多くの高校生が、
「受験対話」を訪ねてくるようになりました。
ただし、この合格実績は、長期的な計画のもとに、
子どもたちの「言語能力」を、ていねいに育てている結果なので、
噂を聞いて、高校3年生になってから来られても、
希望者全員を受け入れることは難しいのです。
そこで、レッスンを受講したいという学生には、
小論文のテストを受けてもらって、
抜群に成績のよい子でないと、入塾をお断りしているのです。
名門女子高校の生徒が…
昨日は、ある女子高校に通う、2人の学生がやってきました。
2人の通う高校は、東京大学に多くの合格者をだしているという、
東京では、名門といわれている進学校です。
この2人にも、「受験対話」の事情を話し、
納得してもらった上で、小論文の入塾テストに挑戦してもらいました。
課題は、ある有名大学の先生が書かれた文章を読んでもらって、
感想を言ってもらいます。
実は、この大学の先生が書いた文章には、
決定的にマズイ点があり、全然説得力がないのです。
そこを指摘できるかどうかを試します。
マズイ文章が見分けられないと、よい文章は書けないですからね。
そして、この大学の先生のマズイ文章を読んだ後に、
「あなたの意見を論じなさい」
ということで、文章を書いてもらいます。
つまり、本質的な言語能力が育ってないと、パスできないテストなのです。
結果は、2人とも、不合格でした。
彼女たちは、大学の先生が書いた文章だと聞いて、
よい文章だと思い込んでしまい、きちんと文章と向き合うことができませんでした。
そして、40分の試験時間内で、200字ほどしか文章が書けませんでした。
(2人に了解をとって、原稿の写真を掲載しました)
これでは、「受験対話」で、小学校受験のときから、言語能力を育ててきた子どもたちと
一緒に勉強することはできないのです。
彼女たちには、通信添削指導をしながら、基礎力を身につけてもらうことにしました。
お母さま方、気をつけてください!
お母さま、今、こういう子どもたちが、とても多いのです。
お母さま方は、有名私立に子どもを通わせていれば「安心」だと思い、
学校に任せてしまいます。
しかし、高校3年生になって、気づいたときには、
「こんなに、何もかも、育っていなかったのね 」と驚かれる。
「気づいたのが遅かったですねー」
というケースです。
ワンポイント・アドバイス
学校に任せて、安心していたのに、
「気づいたときには、遅かった」と後悔しないように、どのようにしたらよいのでしょうか。
まず、お子さんと、常に向き合える「わが家のテーマ(話題)」を見つけて、
このテーマを、小学校、中学校、高校と、家庭の中で育てていきます。
このテーマは、何でもよいのですが、たとえば、国語(日本語)は、いかがでしょうか。
私たちの母語である「日本語」であれば、お母さまも、簡単に、話題が作れるでしょう。
たとえば、テレビを見ているだけでも、薄っぺらな「ことば」が氾濫していますね。
へらへらと上滑りして出てくる「ことば」に、
人をとらえる力はありませんし、そういう「ことば」でしゃべっていることが、
自分を卑しめているのに、そこに気づいてない人が多い。
「言語能力を育てる材料」は、いっぱい、ころがっています。
ぜひ、お子さんと、話し合ってみてください!
お子さんの「成長」が読み取れるはずです。
お子さんから、どのような「ことば」が出てくるのか楽しみですね!
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