みなさん、こんにちは。
小学校受験でおなじみの「受験対話」総合研究所です。
引き続き、「年長さんクラス」での文章指導の授業風景を紹介します。
これは、ご家庭での「家庭教育」として、またご両親が書くことになる
「志望理由書」や「面接対策」の準備にもなります。
「推こう」する力を身につける!
年長さんの文章修業で難しいのは、自分の文章を「推こう」をすることです。
かつては「推敲」と書いて「すいこう」と読んでいましたが、
常用漢字には「敲」の字がないので、今は「推こう」と、
分かち書きにするようになっています。
中国の唐の時代です。長安の郊外に住む僧職は、詩人でもあった。
唐代きっての詩人で散文家の韓愈と出会う。
韓愈が言った。
「お前は、どんな詩を作っていたのか、言ってみろ」
僧職は「僧は推す月下の門」と「僧は敲く月下の門」を持ち出す。
韓愈はしばらく考えたあと、おもむろに答えた。
「推すよりも敲くのほうがいいようだな」
以来、詩や文章を草した後に、表現や内容をさらによくするため
筆を入れることを「推敲」と呼ぶようになったと言われています。
「推こう」は大事です。
「推こう」のやり方を身につける訓練をする!
年長さんクラスでは、まず誤字や脱字、当て字などがないかと確かめます。
句読点の打ち方はふさわしいか。段落のつけ方はうまく行われているか。
文章にリズム感があるか。同じ言葉を何度も使っていないか。
ときには、内容の入れ替えもします。
私たちは、年長さんたちに言います。
「自分の書いたものは、活字になって、他人の目に触れる。それは半永久的に取り消し
ができない。推こうは、特にていねいにやってください」と。
がんばれ、年長さん!