こんにちは。
小学校受験でおなじみの
受験対話総合研究所の平野伸明です。
今日は、
子どもたちと、
早稲田大学の坪内博士記念演劇博物館で行われている
『森繁久彌展』に行ってきました。
森繁久彌という役者が生きた時代は、どういう時代だったのか。
森繁さんが活躍した映画、舞台、そして創作活動の資料の中から
読み取れるものがたくさんありました。
その中でも、共演した俳優に宛てた直筆の手紙からは、
森繁さんの人間観察の鋭さや、人間としての温かさ、
そして誠実さが伝わってきて、
その手紙の内容から、
森繁さんの「心の動き」「心の深さ」が読み取れました。
受験対話総合研究所では、教室で映画を見て、
レポートを書くこともしています。
森繁さんのサラリーマン喜劇『社長』シリーズは、
いまの子どもたちにも人気があるのです。
展示会の見学を終えてから、
子どもたちにレポートを書いてもらいました。
レポートの中には、森繁さんのことばや性格を考察したものもありました。
たとえば、森繁さんの人生訓、「人生はピンとキリだけ知ればいい」
「アッパーさん」=アッと思ったら、パッとやらないと気が済まない性格。
これは、家族が森繁さんにつけたあだ名だそうです。
こういう言葉と、直筆の原稿から読み取った事実や感想をつなげて、
レポートを書いた子どもがいました。
また、映画で見ていた役者としての森繁さんと直筆の手紙や原稿から、
人間としての、森繁久彌の大きさや深さ、そして誠実さを
具体的に書いたレポートもありました。
若いと、読み取れる分量は少ないのでしょうか?
ところで、ちょうど私たちが展示会場にいるときに、
早稲田大学の学生の説明を受けながら、
大学の施設などを見学している高校生たちが入ってきました。
その時、大学生からは、森繁さんに関する説明がなにもなく、
高校生たちは、展示会場をザッと見回して、
2分くらいで出ていきました。
大学生にとっても、高校生たちにとっても、
「心が動く」展示ではなかったようです。
同じ展示物を見ても、
読み取れるものの質が高く、量も多い人は、
もともとその人が、人生に関して、
今回の話で言えば、映画に関して、
日本の歴史に関して、人間の魅力に関して、
ゆたかな何かを持っていた人だということになるでしょう。
坪内博士記念演劇博物館を出るときに、
森繁さんが、あの語り口で、
「私の人生から、何を受けとめてくれたかな?」と
問いかけられたような気がしました。
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