こんにちは。
小学校受験でおなじみの
受験対話総合研究所の平野伸明です。
10月20日の朝日新聞に、次のような記事がありました。
「30代 忙しくて本読めない? 4人に1人が月0冊」というタイトルで、
読書の推進活動を行っている財団法人・出版文化産業振興財団が、
全国の20代から60代の人を対象に「読書実施と意識に関する調査」
を実施して、1550人から回答を得たということです。
それによると、1カ月に読む本の冊数は、「一冊」の人が29%
「0冊」と答えた人が最も多かったのは30代で、この世代の27%だったそうです。
本を読まない理由としては、
「仕事、家事が忙しくて時間がない」30%
「読みたい本がない」「何を読んでいいか分からない」20%
「読まなくても不便はない」15%
ということです。
きっと、お子さんの小学校受験をお考えのお母さま方は、
30代の方が多いのではないでしょうか?
お母さまは、この調査結果をどのように受けとめますか?
また、この調査では、子どもの頃の読書体験が、
大人になってからの読書冊数に、
大きな影響を与えていることが分かったそうで、
親から本を読んでもらったり、薦められたりした人の4割以上が、
1カ月に3冊以上の本を読んでいる。
そうした体験がない人の37%が、1冊も読んでいなかったそうなのです。
この調査結果からすると、お母さまが子どもの頃に体験されたことと、
今月の読書冊数の関係を考えてみると、どのような感想になるでしょうか?
『41歳からの哲学』
受験対話総合研究所では、以前、お母さま方の勉強会「母親塾」で、
池田昌子さんの『41歳からの哲学』を読んだことがあります。
池田さんは、こう書いていました。
「あれらのメディアにおける映像や音声は、
一方的に受取るものである。一方的に受け身でいれば、
あれらの意味は入ってくる。しかし、書かれた言葉はそうはいかない。
人はそれを読まなければならない。『読む』、すなわち能動的にそれに関わり、
そこから意味を取り出さなければならない。
これが他でもない「考える」ということなのである。
本を読むとは、すなわち考えるということなのである。
人が、面倒くさい、難しいといっているのはこのことで、
本を読むのがイヤなのは、考えるのがイヤだからである。
しかし、イヤだからといって考えずにいれば、
馬鹿になるのは決まっている」と。
つまり、読んだ本の冊数が少ないことが問題なのではなく、
本を読んで、「考えた」中身が重要なのでしょうね。
受験対話総合研究所では
受験対話総合研究所の「母親塾」では、
「お子さんに勉強させる前に、まず、お母さまが勉強しましょう!」
を合言葉に講座を開いています。
幼児のお母さまは、子どもたちの将来のためにも、
ご自身の将来のためにも、
一にも勉強、二にも勉強しなくてはならないのです。
大人になり、親になると、
誰も、「勉強しろ」などという中学や高校時代みたいなお説教は、
されなくなります。だから、
30歳過ぎて、ネットや携帯に夢中になる時間より、
本を読み、考える時間の方がずっと長い、と自信をもって言えるお母さまは、
よほど心がけのよい、賢い女性なのです。
過去の財産の上に寝そべらずに、絶えず知的蓄積を増やそうと努力すること。
この姿勢こそが、子育てをする上で、とても必要なことなのです。
名提督とうたわれた山本五十六元帥の言葉に、
目に見せて
言ってきかせて
させてみて
褒めてやらねば
人は動かじ
というのがあります。
お子さんに、「目に見せて」というのが、子育てのポイントですね。
早稲田大学で
「受験対話」では、早大の女子学生と幼児のお母さま方で、
早稲田大学で行われた、
「女性への大学教育の開放 早稲田大学の場合
ワセ女は、彼女たちから始まった」
という講演会に参加してきました。
女性だからという理由で、勉強ができなかった時代に、
がんばって学問を修めた女性たちの話は、
女子学生や幼児のお母さま方に、よい刺激があったようです
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