こんにちは。
小学校受験でおなじみの平野伸明です。
昨日は、聖心女子学院・白百合学園・立教女学院に
お子さんが通っていらっしゃるお母さま方と、帝国劇場に「マイ・フェア・レディ」を見にいってきました。
イライザ役の大地真央さんは、本当にきれいでしたよ
というより、可愛かった!
暁星小学校出身のモト冬樹さんも、大地真央さんのお父さん役で、がんばってました!
マイ・フェア・レディと小学校受験
今回、なぜ、お母さま方と「マイ・フェア・レディ」を見に行ったのかと言いますと、
「受験対話」での勉強が、この作品の内容に、近いところがあるからなのです。
「マイ・フェア・レディ」の主人公、花売娘のイライザ(大地真央)に、
英語の特訓をして、みごとに、貴婦人に仕立て上げるのが、
オックスフォード大学で音声学を教える、ヒギンズ教授(石井一孝)です。
イギリスは、階級社会で、階級の壁は、厚いと言われていましたよね。
そんな中、ヒギンズ教授は、花売り娘が、英語の話し方を変えただけで、
上流社交界の華になることができれば、階級の壁になっているのは、
話す言葉だったのだと証明ができる、と考えたのでしょう。
文豪バーナード・ショウーが1913年に書いたこの作品は、
40余年後にアメリカでミュージカルとなり大評判をとりました。
日本では、初のブロードウェイミュージカルとして、
昭和38年9月に、江利チエミさんの主演で始まり、
その後、那智わたるさん、上月昇さん、栗原小巻さん、
そして大地真央さんと続いています。
「話しことば教育」の重要さ
私は、日本でも、この作品が、これだけ長く続いているのには、何か理由があると思うのです。
つまり、「マイフェアレディ」は、
私たち日本人に、何か問題提起をし続けているのではないかと思うのです。
それは私たち日本人が、話す言葉(日本語)に、大きな意義を認めようとしないことです。
日本では、不思議なことに、「読み」「書き」「そろばん」の時代から、
なぜか「話す」「聞く」が、教育の埒外におかれてきました。
つまり、話したり聞いたりすることこそが、「ことば」の本質だというのに、
話す教育、聞く教育は、ほとんど、まったくといっていいくらい行われてきていないのです。
こういう社会ですから、
話せない大人、話せない先生、話せないお母さま、
聞けない大人、聞けない先生、聞けないお母さまが多いわけで、
当然、育てられた子どもたちも、人と語り合うことを苦手とする子どもが多いし、
日本語の基本的な発音すら満足にできない子どもも多いのです。
今でも、女子大学生には、幼児期そのままの発音をする学生の何と多いことか。
日本の教育の中から、「話す」「聞く」の教育が、スッポリ抜け落ちているのですね。
だから、この「マイ・フェア・レディ」は、
日本人に、「話しことば」教育の大切さを教えてくれているのだと、私は思うのです。
正確なフランス語の発音をすることが、国民の義務と考えるフランス。
民主主義を守るために、話し合いの基本技術として、
「話ことば」教育を位置づけているアメリカ。
そして、イギリスでは、コミュニケーション教育が
社会人となる学生のための必須課程となっています。
日本だけが、例外でよいわけはありませんよね。
「受験対話」の講座は、このような危機感が出発点になっています。
みなさんは、どのようにお考えですか?
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