こんにちは。
小学校受験でおなじみの平野伸明です。
4月に入ってから、有名私立女子高校に通う3年生たちが、
「受験対話」にやって来るようになりました。
ここで、びっくりすることが起きているんです。
私が、少し話し始めると、高校生たちが、「録音してもいいですかー」と言うのです。
最近は、携帯電話に録音機能がついているのですね、びっくりです!
私の机の前に、ビーズで飾られた、カラフルな彼女たちの携帯電話が並び、
録音が始まります。
私は、わかりやすく話しているつもりなのですが、
内容が入り組み、言葉がむずかしいのか、それをノートに書くだけでは心許ないのか、
彼女たちは、携帯電話の録音ボタンを押します。
しかし、これには、利点と欠点があります。
まず、話し手である私は、目の前で、録音されていると思うと、
それを意識して、言葉を選びすぎてしまいます。
すると、どうしても、型どおりの説明になってしまうのです。
つまり、彼女たちの理解に合わせた、話の展開にならないのです。
また、話を聞いている学生たちも、
テープに頼りすぎて、メモする手がおろそかになります。
この録音したものを、二度三度と、家で聴きなおすのだと、
彼女たちは言いますが、的確に要点をまとめたメモならば、
短時間で復習し、内容を身につけることができますが、
録音したものを気にしだすと、際限ないのです。
つまり、講師の意見はこうだと、授業のときは理解したはずなのに、
録音したものを聞きなおすと、果たしてこの解釈でいいのかと悩みだすのです。
もちろん、利点もあります。
聞きなおしてみると、聞き逃していた点があったことに気づいて、
あっ、と思うことがあります。
しかし、この録音に依存する姿勢は、そう感心したものではありません。
効率的なように感じるのですが、聞きなおすには、授業以上の時間がかかります。
ということで、「受験対話」では、毎週日曜日に、彼女たちを集めて、
「しっかり聴く」「正確に聴く」訓練の講座を始めました。
授業中の録音は、補助手段にとどめられるよう、指導しています。
耳の訓練ができていない
このように、幼児だけでなく、高校生、大学生になっても、
教室でうまく授業が受けられない子が、いま増えています。
幼い頃に、「聴く」訓練をしてもらえなかった子どもたちは、
授業中に、大事なことを聞き落してしまいます。
授業の内容が聞けてないわけですから、
学力がつくわけがありません。
「聴く力」を育ててあげることは、
子育てで最も大切なことなのではないでしょうか。
優秀な幼児や高校生は、みんな、話を正確に聴けるものなのです。
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