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月: 2009年6月

子どもの質問は信頼の証

こんにちは。:razz:
小学校受験でおなじみの平野伸明です。

今日、「受験対話」の『母親塾』では、お子さんを、キリスト教の学校に通わせたいと
希望されているお母さま方を対象に、上智大学神学部の入学試験問題を使い勉強会を開きました。

教材に使った、2006年の上智大学神学部の小論文の問題を紹介します。
「日本では、ここ数年、自殺者が毎年三万人を超えています。
この社会で、多くの人々が感じている『生きづらさ』の原因は、どこにあるのでしょう?
また、そうした状況に対して、キリスト教は、どのような救済を語るのでしょう?
考えを述べてください」

高校生に問われた、この大学入試問題に、お母さま方は、どのようなお考えを語れるでしょうか?
この話し合いが終ったあとに、テーマから少しはずれるのですが、
「受験対話」では、ひとりのお母さまが、以下の話をしてくれました。

つい先日、子ども(年長・男の子)が、
「人間は、死んだら、どうなるんだろう?」と聞いてきた。
お母さまは、どのように答えたらよいのか、困ったというお話でした。
ここで、他のお母さま方から、いろいろな意見が出て、
さらに、実のある勉強会になりました。
みなさんだったら、お子さんに、どのように答えますか?

子どもの質問は信頼の証!

まぁ、どちらにしても、お子さんから、このような質問を受けたら、
お母さま方は、喜んだ方がいいです。
だって、賢い年長さんだったら、
「こういう質問は、お母さんに言ったって始まらないな」
「今までの経験から、このような質問をすると、お母さんは、困った顔をしていた。:cry:
だから、聞いては、かわいそうだと思います」
と言ったりするのです。

子どもは、親の顔色を読み取り、もう次からは、言わないでおこうと、考えるのです。
だから、もし、お子さんから、このような質問をしてもらえたら、まず、喜びましょう。
答えを期待されているということは、
お子さんに、知的な意味で、信頼されているという証拠です。

今朝の朝日新聞に…

6月19日の朝日新聞のトップ記事は、「脳死の定義、割れる賛否」でした。
特に、キリスト教の学校をお考えのお母さま方は、
「死」について、子どもに、どのように教えるのがよいのかを
考える、よい機会なのではないでしょうか?:razz:

子どもたちとよく行く早稲田教会!
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「自分の声」で話していますか?

こんにちは。:razz:
小学校受験でおなじみの平野伸明です。
受験対話」には、海外での生活経験のあるお母さま方が、よく訪ねてこられます。
みなさん、外国生活の中で、日本の教育を見直したときに、
学校の国語教育に、不安を感じるとおっしゃいます。
まぁ、日本にいても、有名高校や有名大学の学生たちの国語力を知ると、愕然としますよね。:cry:

今日のテーマは、「声」

「声は力なり」「声は人なり」という言葉があります。
「受験対話」には、お子さんの「ことば」について
不安を抱いておられるお母さま方が、多数、訪ねてこられます。
お母さま方の不安とは、たとえば、「声が出ない」ということです。
話すというのは、音声表現ですから、声を出さないことには、始まりませんよね。

ところが、子どもたちは、この「声」が、なかなか出せないのです。
と言っても、もちろん、何がしかの声はでていますよ。
しかし、
1.ボソボソとつぶやくような声だったり、
2.くぐもった、不明瞭な声だったり、
3.蚊の鳴くような、小さな声であったり、
きちんと相手に伝えようという意志や力が感じられない「声」が多いのです。
これが、「声が出ていない」という状態です。

子どもたちは、日ごろ、意識して「声」を出す習慣がありませんし、
教室で、緊張したりすると、なおさら「声」が出なくなります。
そうかと思うと、一転割れるような大声を出す。
怒鳴るように、しゃべる子どもたちがいます。
自分の「声」のセーブやコントロールがきかないのですね。
「話す」基本は、相手にきちんと伝えることです。
伝わるように、話すことです。
それには、わかりやすく、聞きやすく、できれば、快く伝わるようにしたいものです。
そのためには、相手の聞きやすい声を出した方がいいわけです。

また、自分の意志を、相手に伝え、理解してもらいたい、
わかってもらいたい、と本気で思うとき、それが声に表れますよね。
つまり、「声」と「気持ち」は、表裏一体と言ってもいいのです。
子どもたちが、美しいと思い、すばらしいと感じたものを
他の人にも知ってもらいたいと思って話す。
すると、子どもたちの「心の中にある感動」が、声に表れます。
自分の気持ちを、相手に伝え、正確に理解してもらいたい、
わかってもらいたいと思うとき、「声」には力があるのです。

自分の声、わかりますか?

「受験対話」の『母親塾』では、
まず、お母さま方に、ご自身の「声さがし」をしてもらいます。
子どもたちは、周りにいる大人たちの「声」を聞いて、発声の仕方を学びます。
特に、お母さま方の「声」の出し方を真似します。

ですから、まず、お母さま方に、「自分の声さがし」をしてもらい、
お母さまの、本来もっている「声」を、ちゃんと出してもらいます。
すると、最初は、「自分の声がわからない」とおっしゃっていたお母さまが、
「やっと、これが、自分の声なのだなとわかりました」と、なります。

発声が、きちんと出来ている人の声は、楽に聞けます。
お母さまが、毎日、この発声で話していれば、
お子さんも、自然と、「楽に声が出せる」「疲れない」発声法が身につくのです:wink:

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話しことば大事なアクセント

こんにちは。:razz:
小学校受験でおなじみの平野伸明です。
みなさんは、NHK出版から出ている「NHK日本語発音アクセント辞典」をご存知でしょうか?

NHK日本語発音アクセント辞典
     NHK日本語発音アクセント辞典

この辞典は、アナウンサーの必需品のひとつなのですが、
「受験対話」の教室には、この「NHK日本語発音アクセント辞典」が置いてあり、
子どもたちの話を聞きながら、日本語のアクセントの勉強もしています。

母語教育でのこだわり!

「受験対話」では、子どもたちの「話しことば」のレッスンを欠かしません。
ただ、日本語の発音が正しく、言葉がはっきりしていても、
語調、ことばの調子、つまりアクセントがまちがっていると、
正確に物事を伝えることができませんよね。
そこで…

日本語のアクセントは、高低アクセント!

日本語は、高低の変化で意味が決まります。
たとえば、年中さんのユウ君が、窓を指差して言いました。
「アメ(飴)が降ってきた」と。
すると、クラスにいたお友だちが、「うそだー、本当にー」と、信じられない様子。
ユウ君は、「ア」と「メ」を同じ高さで発音していました。
ちょうど、授業中に雨が降り出した時でした。
そこで、ユウ君と、アクセント辞典を見ながら、
「ア」を高く発音して、「メ」を低く発音すると「雨」になることを学びました。

こんな例もありました。
年長さんのハルカちゃんに質問したときのことです。
「どんな本が好きですか?」
そうしたら、ハルカちゃんが、「デンキが好きです」と答えました。
先生が、「電気の本が好きなの?」と聞き返しました。
ハルカちゃんは、怪訝な顔をしました。
ハルカちゃんは、「デ」を高く発音していたのです。

先生は、ハルカちゃんと、発音アクセント辞典を見ながら、
「ハルカちゃんが言いたかったのは、『デンキ』ですね。
『デ』も『ン』も『キ』も、同じ高さで発音するんですよ」:razz:
と、教わっていました。

アクセントを間違えると、意味がまったく変わってしまうのが、
日本語のむずかしいところです。
子どもは、身近にいる大人たちのしゃべりをお手本にして、話すことを覚えていきます。
そのため、子どもが東京生まれでも、両親や祖父母が
地方のアクセントだと、標準アクセントで言えない場合があります。
地方のアクセントには、「地方の味」があっていいのですが、
子どもたちには、正確に物事が伝わるように、アクセントの勉強もさせるとよいと思います。

フジテレビアナウンサーだった、故逸見政孝氏は、
関西出身だっため、アナウンサー試験を受けるときに、
必死に、このアクセント辞典で勉強したそうです。
「受験対話」の子どもたちは、幼児期から、この勉強を始めてします。

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