こんにちは。
小学校受験でおなじみの
受験対話総合研究所の平野伸明です。
「受験対話」には、大学生も通ってきていますので、
大学の先生が、よく顔を出してくれます。
今日は、早稲田大学の先生がやってきて、
お茶をしながら、次のような話をしてくれました。
「早稲田大学では、2015年に、留学生の数を
今の2.5倍の8千人にする計画だ。
ということは、早稲田大学の学生は、キャンパスにいるだけで、
留学生と接する機会が相当増えることになる。
すると、これまでは、日本人同士で何となくやっていたことが、
通用しなくなる可能性も出てくる。
たとえば、私たち日本人は、ひとこと言えば、あとは相手が察してくれる
という言葉の社会の中で暮らしてきている。
言葉の意味を曖昧にすることが、美徳ですらあった。
しかし、留学生の数が多い大学では、普段の学生生活の中でも、
一つひとつ、言葉での正確な説明が求められてくるだろう。
的確な話しことばを使わないと、今までのペースで物事が進まなくなる。
講義で、ゼミで、サークル活動で、そんな場面が増えていくに違いない。
また、就職を考えてみても、この不況である。
企業は、社員教育の予算を削減しているところが多い。
グローバル化が進む中で、学生たちは、
企業に入ってから、国際人になるための十分な教育が受けられない状況も出てくるだろう。
だから、学生時代に、しっかり勉強しておくことが必要になる。
今、学生たちは、日本人同士のコミュニケーションを振り返る好機と考えて、
確かなコミュニケーション能力を育てて、留学生を相手にしても
通用する人物にならなければいけない」
受験対話総合研究所では
先生方が、大学の帰りに、ちょこっと寄ってくれて、お茶の飲みながら、
学生たちに、このような話を聞かせてくれるのも、
「受験対話」の一つの環境なのだと、私は思っています。
「察し合いの言葉」の世界、あるいは「言葉の要らない」社会は、
確かに、日本人だけで暮らしている限り、とても幸せな世界なのかもしれません。
しかし、留学生たちは、我々とは違った「ことばの教育」を受けてきています。
その教育の前提にあるのは、「他者意識」です。
特に、欧米の学生たちが身につけている、相手の立場に立って話そうとする習慣や
また、正確に話そうと努力する姿は、すべて、相手が「他者」だと、強く意識しているからです。
私たちは、相手を、他者だと思わなくていい、仲間社会の中で暮らしてきました。
しかし、今や、そうは言ってられない国際化時代に入っているのです。
国際的に言われている、日本人とのコミュニケーション・ギャップとは何のことでしょうか?
これは、英語の問題なのではなく、むしろ日本語の問題なのです。
「国語は学校で教わったけど、日本語を習いたい」と、
「受験対話」を訪ねてくる大学生たちは言います。
彼らは、そこに気づいている、国際人の卵たちなのです。
しかし、この日本語の勉強は、
大学生なってから勉強するのでは遅いくらいなのです。
一番いいのは、お母さまが、この日本語の力を身につけておいて、
お子さんが生れて、すぐに行う「語りかけ」から、
この日本語の教育を始めることです。
お母さまは、ご自身の「日本語」に自信がありますか?
お母さまは、お子さんを国際人に育てるための「日本語」を身につけていますか?
お子さんは、お母さまの「日本語」を聞きながら、日々成長しているのです
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